mei_megumi’s blog

私の世界観、スローライフの薦め

148回目の更新の日、裏磐梯での最高の出来事をお伝えして、この章のクライマックスといたしましょう

なぜこの地が好きになったのか…。それは劇的な光景を目の当たりにしたからです。それが私の人生を揺り動かしたといっても過言ではありません

しとしと降る雨に、木々の緑は洗われてよりいっそうの艶のある深い色合いになります。その季節はアジサイの似合うとき。間近な花にも目を向けていたいものです。

 

さて裏磐梯の記述も本日で終わりといたします。

まだまだ伝えたいことがありますが、それは出版本にてご披露いたしましょう。

今日は感動秘話をお伝えします。

この文章を、読者の皆様方が共感して下さいますれば、作家としてこんなに幸せなこと

はございません。

 

会津紀行」 第11話  ~その④~

我が青春時代に会津と出会った所、そこが裏磐梯だった。まるで糸と糸とが繋がるように…

f:id:mei_megumi:20190719083954j:plain

 

遡ること、二十年前の話である。

私は当時アウトドアにたいへん夢中になった時代であった。

福島県猪苗代湖周辺、特に裏磐梯と呼ばれる磐梯朝日国立公園には、毎年のように

盆休みを利用してオートキャンプに出かた。小野川湖の湖畔、水辺ギリギリの所に

テントを張り、その素晴らしい景色を数時間も眺めても飽きず、生きていることの実感

嬉しさを、風景と共に感動していたことを今も覚えている。

 

他のキャンパーたちがほとんどバーベキューをしているのに、私たちは大きな肉の

かたまりを切ってビーフシチューとフランスパンをかじりながら、ボサノバの曲を

バックにバーボンのジャックダニエルを片手に夜を楽しんだ。

火力はいわゆるカセットコンロではなく、薪を使った直火。その火が炭になった頃に、

金網で持参してきたインドネシア産のコーヒー豆、最高級のマンデリンをローストする

のである。

その煙の香りは他のキャンパーたちが発するものとは全然違っていた。

それはケーキを焼く時の香りであったり、甘いフレーバーの焼き菓子のようであったり

ジャックダニエルの強い香りと伴って見事なセッションを作り出していのだ。

 

翌日の早朝、まだ湖が朝霧が立ち込める中、オールボートを2時間貸切って湖面を

走り出しす。

小野川湖は所々に小島が浮かんでいる。お気に入りの小島に上陸していよいよブレック

ファーストの時を迎える。

おもむろに用意してきたコーヒーセット。昨夜炭火で焙煎したマンデリンコーヒー

コーヒーミルでガリガリと粉にして、沸騰したお湯をドリッパーに注ぐ。

よくキャンプで使うマグカップではない。あらかじめ温めておいたマイセンのコーヒー

カップを使うのだ。

それのお伴としてバターをたっぷり塗ったクロワッサンを3個、小型のテーブルに真っ

白いテーブルクロスをかけてそこに食卓を作る。

当時はCDはなかったのでカセットテープから流れるバッハのバロック音楽を聴いた

のだった。

 

やがてその時がやってきた。

芳醇なコーヒー香りの中、コーヒーカップに映ったのは朝焼けの磐梯山だった。

朝霧の晴れた合間から見えたのは、裏磐梯の荒々しい磐梯山の山肌が真っ赤に染まって

いるその勇姿だった。

マンデリンはインドネシアスマトラ島のコーヒーだ。私たちはあたかも、その

スマトラ島にいる錯覚さえ覚えたのである。

 

f:id:mei_megumi:20190719085026j:plain

 

この体験は、私のコーヒーライフで強烈な印象として決定づけられました。

そして私はコーヒー文化を更に深く知りたい、スローライフとは何かを知りたいと

いう人生の至福の時を今迎えようとしているのです。

 

さてこの次はまた奥会津に戻り「昭和村」を探訪したそま感想を記述いたしましょう。

実はまだ会津北東部には「磐梯町」の紀行文を書かなければなりませんが、これはまた

日を改めて…ということにします。

 

昨日、只見川はまたもや川霧が発生。

柳津町の藤地区で撮影しました。

 

f:id:mei_megumi:20190719085509j:plain

 

今日は「感動」と「シリアスな詩」を同時に載せましたが、誰もが持つ感情の変化は

その時の状況によって変わるものです。

見る世界や、聞いたり話したりするという日常では人間というものは刻々とその時の

感情が変わっていくものです。

だから常に冷静沈着であらねばならないと…。

それがなかなかできない。 それこそが人間なのです。

 

それでは次の更新まで  ごきげんよう  メイ