mei_megumi’s blog

私の世界観、スローライフの薦め

「奥の細道」松尾芭蕉は有名だけど「日本奥地紀行」を書いた作者を知っている人は少ないはず。2021年の初めにこの話を紹介しましょう。299回目の更新です。

大雪元旦。初日の出など拝めずにモノトーンの会津。静かな、静かな年明けでした。

 

300回を目前にしてこの4連休にどこか小さくても旅に出ようか…。

その足止めをさせたのが、下の3つの理由でした。

 

その①  大雪だなあ…これでは撮影場所が限られてしまうなあ

その②  何か不要不急の外出の自粛って呼びかけられているよな、どうしたものか

その③  ふーむ…やはり体が動かない。クルマの上の雪さえ下ろせられないかもな

 

だからこの4日間は自宅の中にずっと引き込んで作品創りに徹しました。

そんな中、題材として眠っていたテーマを呼び起こすことができ、実は私にとって

とてもラッキーなお正月だったのです。

 

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今日のブログは、盛りだくさんで、とても長い内容です。

途中で皆さんが飽きないように工夫を凝らしましたが、これを見て疲れさせちゃったら

ごめんなさい。

でもね、300回を目前に299回目の記念として創り上げたものです。

昨年の春→夏→秋のアーカイブとして以前載せた光景であってもポーズの違う作品ばか

りです。そして元旦の雪景色の光景もお届けします。

 

このシーンと共に、イギリス人の女性探検家 "イザベル・バード" と連携してこの

ブログをスタートさせましょう。

 

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どうか皆さま、一緒に会津に旅した気分になって下さったら、私はとても嬉しい!

 

まずは彼女のプロローグから

 

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それは明治14年の時でした。

横浜港に到着し、伊藤と名乗る男性を通訳として雇い、東京→日光→田島(現南会津町)→

大内(現下郷町)→会津美里→会津坂下→野沢(現西会津)→新潟→山形→秋田→青森→北海道

 

馬に乗り、彼女はこうして東北日本海側ルートを探訪していったのです。

そして彼女が執筆した『日本奥地紀行』という本は、明治時代、まだ外国に知られてい

ない、日本の東北地方を知らしめたのです。

 

おっと、その前に元旦の日を少しだけ振り返りましょう。

我が町の雪景色って相当なものでして、

 

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情けない男の姿、自分でも嫌ですねー

さて気を取り直して、イザベルと共に去年の春から旅のスタートです。

 

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会津は、桃・梅・桜が同時に咲きます。伊豆では考えられなかった光景です。

そして更に春は優しく訪れ、

 

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やがて新緑の季節を迎えます。

いわば緑の季節が…

 

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森のイオンは私を元気にさせてくれて

 

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さて夏となりました。イザベラさんもおそらく見たであろう日本海

イギリスの海と違って見えたかもしれません。

 

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でも凄いよね、彼女。だって年齢なんて感じないほどエネルギッシュだから。

自分の特性とか才能を、イザベラは知っていたんだね。

 

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昨年の夏は自粛。行動が制限されていました。そして今も…。

 

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新潟入りする前に、彼女は南会津の田島に寄りました。そこは "会津高原" 

隣には"那須高原"が鎮座しています。彼女はこの山々にどんな思いを馳せていたのでし

ょうか…。

 

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湿原も数々あります。そんな津川の湿原も訪れたかもしれません。

 

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彼女は火山ルートを避けました。

磐梯山噴火は江戸時代。まだ傷跡が残っていて、安全を考慮したのかも。

 

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疫病という存在は、生きとし生けるものとの長い闘いです。

 

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秋になりました。世界も日本もまだコロナの収束すら見えていません。

イザベラがこの時に来日した日本国内も、実はある疫病が流行っていたのです。

 

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季節の変わる時は、気候しかり、そして体の不調もあります。

 

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荒れた天候の中、イザベルはビショビショになりながらも必死に馬の手綱を握っていた

に違いありません。

やがて雨雲が去り、透き通るほどの秋空が…

 

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産業革命の発祥の地はイギリス。

そのイギリスは周知期間を経て、いよいよEUから離脱します。

今の祖国をイザベラはどう思っているのか…

 

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世の中は一切不変なものなどありません。

常に変化し続けています。物も建造物も、そして人の心さえもが。

そして秋という季節を迎えます。これもまた変化なのですね。

 

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秋…寂しく何ともやりきれない季節感

一体これは何から出てくる感情なのでしょう。

イザベラは山形に着いたとき、何を想い、何を感じていたのか。

 

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私たちはいつも影を作り出しています。大人になるとそれに気付かないのです。

子供の時は無邪気に影を踏んでいた。

ところが "影" ではなくて、心に "陰"を作っています。同じ呼び方でもここに大きな

違いがあることを忘れてはいけません。

 

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さて冬を迎えようとする晩秋。

寒々とした空気感の山間を、イザベラは歩んでいきます。

 

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イザベラは西会津の野尻がたいそう気に入ったようです。

その美しき村の光景は車峠で宿泊するという喜びに繋がりました。眼下に見る美しい

光景とは、彼女の心の中に日本の風土と、ご自身の旅の褒美だということだったのかも

しれません。

 

そして72年の生涯を閉じました。

きっと満足のいく人生だったに違いありません。

 

2021年、元旦。

変装することなく、私は近くの森へ行きました。

白く積もった雪の大木の幹に、イザベラがいたような気がしました。

そしてこう言っていました。

 

ありがとう、140年後のあなた。こうして私を採り上げてくれて。

会津も日本も、そして世界中が幸せでありますように…

 

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人の愛こそ、人が人を救います。

それは全ての分野で。

手を差し伸べること、与えること

それがやがてはあなたが与えられるのです。

 

大変長いブログを重ねてお詫びいたします。

さて2月になりますと、久しぶりのカノンちゃんとの共演。今からお会いできることを

楽しみに待ちながらも、皆さまのご健康を心よりお祈りしています。

 

 

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それでは次の300回目の更新まで ごきげんよう  メイ