小説「メイとコーヒーとニャンコたち」は大作の物語となりました。
小説家として、私のデビュー作が本書です。
自叙伝的な小説です。
ただ男性の私を、メイという女性に変え、この物語は進んでいきます。
前書きの部分を抜き出しますね。
私は、2018年のお正月を過ぎた頃、このメイさんと出会った。
決して若い女性とは言えないが、金髪のセミロングヘアーがとても似合っていて、
身長は160センチ程の小柄な女性である。
この彼女メイさんは、とても穏やかな表情をしていて、言葉遣いや仕草に品格があり、一種のオーラさえ感じる。そして話し方は会津弁が出ないことから、会津の人ではないことが、わかったので、
「メイさんは。どちらのご出身の方ですか」。」
と伺ったところ、
「私は、静岡県出身です。富士山の麓の町で生まれました。」
という返事が返ってきた。
《う~ん、やっばりね。言葉が綺麗だものな。》
私は心の中でそう思いながら、
「会津に来たのは何かのきっかけですか。」
と余計な詮索だと判っていたが、興味本位で尋ねてしまった。
「この町は人口がどんどん減少してしまって、人を募集していると聞いたんです。
私、福島県の被災地で復興支援をしていましたけど、その任期も終わり、帰省しようかどうか迷っている時に、あるNPOの代表理事の方に紹介されて…。
それで、福島県での滞在はまだ短かったので二つ返事で承諾したのよ。
でも今いるこの町の名前すら知らなかったから、私って勇気あるなって(笑)。」
これが縁というものなのか。それからというもの、私はメイさんとお茶のみ友達としてお付き合いするようになった。
「伊集院さん、私ね、独身なんだけど家族いるんですよ。」
「そうでしたか。」
《離婚したのか…。それともシングルマザーで子供を育て上げたのか…》
そんなことを思ったら、私は返す言葉がなくなり、その一言だけが声に出た。
「あら、多分あなた、私のことを離婚しただとか、シングルマザーで子供いたとか思っていらっしゃいません?」
《女性の勘は凄いと聞いたことがあるが、すばり私の思っていることを的中させたな》
と思っている矢先に、
「私の家族って、ニャンコのことよ。エムっていう名前だけど、永遠の永と夢を掛け合わせて<エム>って言うの。素敵な名前でしょ。」
と言うメイさんの、その笑顔には穏やかで優しい彼女の雰囲気が醸し出されていた。
ある日、近くの喫茶店に二人で入り、コーヒーを一緒に飲む機会に恵まれた。
「メイさん、私はコーヒー大好きですが、貴女は?」
「もちろん大好きよ。それも私の生きがいだもの。
ねえ、伊集院さん、コーヒーをローストしたことあります?」
ここから、この物語の始まりである。メイさんが生きてきた証。
それはコーヒーと猫との強い絆があったのである。
彼女と出会ってまだ一年。その間にコーヒーを一緒にを飲みながら聞いた話しで、 この彼女の壮絶な半世紀近くでの、楽しくもあり、悲しくもあり、その感動話の数々に私の心は常に刺激を受けていた。
今回は本人の承諾を得て、こうして文章に残してそれぞれの物語を集約した。
この小説に登場する10匹のネコたちは、実際に私と暮らしたネコたちです。
出会いと別れを繰り返し、だんだんと精神的に強くなっていく人間の物語です。
ぜひ読んでみてくださいね。
メイとコーヒーとニャンコたち 疲れた32歳、ビジネスウーマンがこれを読んだら涙が止まらない物語。
- 作者: 清水一穂,MBビジネス研究班
- 出版社/メーカー: まんがびと
- 発売日: 2018/11/12
- メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
- この商品を含むブログを見る
このブログでは主に私の作品の紹介ではありますが、そこには写真やスケッチ画などを
豊富に取り入れていきます。
乞うご期待を!
それでは次回の更新まで、ごきげんよう