なんか、空模様が怪しいぞ?! 今日も一日強い風の吹く、114回目の更新です
本当に「コーヒー文化」は奥が深い! だから私はコーヒーHowTo本を5部作、出版させていただきました。
「そろそろ本物のコーヒーと出会いませんか」『入門編』『中級編』『上級編』では
コーヒーの基礎的な知識から、スローライフとコーヒーとの関わり合いを記述していま
す。また小説「メイとコーヒーとニャンコたち」では、会津若松市の七日町、神明通り
にある、喫茶店をロケ地としました。
今日も会津紀行の一部を綴りますが、まずは、このエッセイからどうぞ。
「会津紀行」 第4話 ~その④~
若松市内を歩くと、そこにはいにしえの浪漫ぱかり。町も建物も、そして人々も。
特に自家焙煎コーヒーを謳っている個人カフェは、そのコーヒーの風味も然ることなが
ら、店構えからして、大手の新しいカフェチェーンなど相手もしない威風堂々とした雰
囲気を醸し出している。
「新入り? だからなに?」
歴史の重みとは、新しいものを寄せ付けない気風があるが、若松市の場合はその伝統の
中に新風を呼び込んでいくという「調和のとれた世界観」だと私は思っている。
さてその自家焙煎コーヒーなのだが、コーヒーの生豆を焙煎(ロースト)する時に、非常
に香ばしい香りがする。
それはケーキを焼いているようなフレーバーであり、また800℃にも達する温度なので
煙が立ち上る。
と、ここで不思議に思ったことがある。
自家焙煎の喫茶店からは、そういった香りや煙が見えない。
「そうだろうな…こんな繁華街で、手編みの道具で焙煎する店などないだろうな。
多分、熱風式焙煎や電気またはガス式による焙煎機を使っているのだろう」
そんなことをふと思ったのである。
確かにそういった設備でのコーヒー焙煎は、大量かつ安定した風味を作り上げることが
できるが、コーヒー豆はその多くのブランドはまったく味が異なるのである。
よって自分の手で焙煎(いわゆる手作りローストと言うべきか)して、初めてそのコーヒ
ーの本来の味が出されるのである。
中学3年生の時に初めて自ら焙煎したブルーマウンテンの味が今も忘れられなく、私自
身もう半世紀近く、コーヒー焙煎をしている。
コーヒーの種類は百種類を優に超えている訳だが、喫茶店を持とうとは思わなかった。
むしろこうしてアンティークな喫茶店を訪れ、その店の中でゆったりとした心持で、
芳醇なコーヒーをいただく…これこそがスローライフの玄関口だと思っている。
しかし歴史は動く。
日々変化していることに気づき、安泰だとか、「これでいいんだ。今のままでいいん
だ」という心でいると、いつしか失くした寂しさが訪れるのである。
若松市の喫茶店は、常にそうした観点から将来を見据えていただき、町の片隅がほころ
ぶことのないように、更なる発展をコーヒーの香りと共に歩んでいくことを心からお祈
りしている。
続く…
私のブログはこうして、小説やエッセイ、ポエムに至るまで豊富なアレンジをしていま
すが、テーマを絞ることも大切なことだといつも考えています。
こうして最近のテーマは「会津紀行」となりましたが、それに関連するような写真を
こうして載せております。
まだまだ若松市の話題は事尽きませんので、次回に繋げます。
それでは次の更新まで ごきげんよう メイ♪